※今回の記事は、経堂こうづき眼科でICLを受けたスタッフが書いています。裸眼で右目0.09、左目0.04でしたが、現在はICL治療を行った結果左右ともに1.2以上見えています。
近視や乱視が強い方は「お風呂での眼鏡問題」、一度は悩んだことがあるのではないのでしょうか。
温泉は足元がおぼつかなくて滑りそうで不安。友達や家族と温泉に行っても、どこにいるのか分からない。せっかく露天風呂に行ってもステキな景色がなにも見えない。サウナは入る場所の手前に「眼鏡置き場」があるので、ここまでは眼鏡をかけていてもよいようだが、ここには眼鏡を置いていかなければならないらしい、不安。
じゃあコンタクトをつけていけばいい?
私(裸眼で視力0.1以下だった頃)はつけて入ったこともありましたが、顔を洗う時に外れたらと思うとちょっと憚られましたし、なんだか風呂やサウナでコンタクトをつけているといつも以上に目が乾いてストレス。
そもそも本来、入浴時のコンタクトレンズ使用は、感染のリスクをはじめとした理由から推奨されません。
裸眼でも、自宅の風呂ならまだ勝手がわかっているからましですが、しかしシャンプーとリンスはポンプの上の凸凹で違いを確かめます。風呂の鏡って意味があるの?と思っていました。だってどうせ見えないのだから、曇っていてもそうじゃなくても関係ない、と。
家族に「風呂上がりは髪の毛を排水溝から取ってきれいにしてほしい」と言われていたのですが、ぼんやりした視界の中、手探りでゴミを集めるというのはかなり取り残しがあったらしく、筆者は次に入る家族に怒られていました。
右目視力0.04(度数-7.0D)、左目視力0.09(度数-5.0D)でしたので、ちょっとぶ厚めの眼鏡をかけられない風呂場ではこんな調子でした。
しかし、今では温泉やお風呂の眼鏡問題に困ることもなくなりましたし、鏡を掃除するようになりましたし、風呂上がりすぐに風呂場全体の掃除をできるようになりました。
ICL治療を行い、裸眼で1.2見えるようになったためです。
ICL治療は、目が悪くてお風呂好きな方には特におすすめしたい治療です。
ICLは、角膜を削らずに眼の中に小さなレンズを挿入することで、裸眼のようなクリアな視界を手に入れられる画期的な治療法です。手術後は、サウナや温泉でも快適に過ごせるだけでなく、日常生活や災害時にも眼鏡やコンタクトのわずらわしさから解放されます。
お金はかかりますし、受ける前の怖さもありました。が、私個人の感想としては、ICLは人生でやってよかった・もっと早くやっておけばよかったこと1位です。
本記事では、サウナや温泉での眼鏡の悩みを解決するために、ICLとは何か?どんなメリットがあるのか?実際に受けた人の体験談 などを詳しくご紹介します。サウナや温泉を思い切り楽しみたい方、眼鏡やコンタクトのストレスから解放されたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
サウナや温泉での眼鏡の悩み
サウナや温泉で眼鏡をかけてもいいのか?
一般的な眼鏡の場合、サウナや温泉での使用は想定されておらず、推奨されない場合がほとんどです。
眼鏡のコーティングが蒸気ではがれてしまったり、眼鏡のフレームやレンズが高温によって歪むなど、破損や故障などに繋がる可能性があるため。高温のサウナやロウリュなどによって眼鏡自体が高温になり、肌に触れている部分にやけどをするおそれもあるといった可能性もあります。
しかし、最近は「サウナ用眼鏡」という品がいろいろな眼鏡屋さんから出ているので、お風呂やサウナに入るときはこういった特別な眼鏡にかけかえるのが安心です。
サウナや温泉でコンタクトレンズを使えばいいのではないか
サウナや温泉では、コンタクトレンズ使うのは推奨されません。必ず外すようにしてください。
コンタクトレンズをつけたままお風呂や温泉、サウナに入ると、さまざまなトラブルが発生する可能性があります。以下の理由から、コンタクトレンズを外して入浴することを推奨します。
1. 角膜感染症のリスクが高まる
お風呂や温泉、サウナには微生物(細菌・真菌・アカントアメーバなど)が多く存在します。特に、ソフトコンタクトレンズは水分を含むため、これらの微生物が付着しやすく、角膜感染症を引き起こす可能性があります。
特に「アカントアメーバ角膜炎」は治療が難しく、重症化すると失明のリスクもある危険な病気です。水道水や温泉の水が目に入ることによって、これらの微生物がコンタクトレンズと角膜の間に入り込み、感染が進行する恐れがあります。
2. コンタクトレンズが目に張り付く
サウナやお風呂の高温環境では、目の表面の涙が蒸発しやすくなります。これによりコンタクトレンズが乾燥して角膜に張り付き、外しにくくなることがあります。
無理に外そうとすると角膜を傷つける危険があるため、レンズが張り付いた場合は無理に取らず、人工涙液などで潤いを与えてから外すようにしてください。
3. コンタクトレンズが変形・乾燥する
ソフトコンタクトレンズは水分を含む素材でできています。高温の環境下では水分が蒸発し、レンズが乾燥・変形しやすくなります。変形したレンズを装用し続けると、視力の質が低下するだけでなく、目に異物感を感じたり、角膜に傷がついたりする可能性があります。
また、温泉やサウナの蒸気に含まれるミネラル成分がレンズに付着し、レンズの透明度が低下することもあります。
4. コンタクトレンズが流れてしまう
コンタクトレンズは目の上で涙に浮いた状態になっています。そのため、お風呂や温泉の水が目に入ると、レンズが流れ落ちたり、外れたりすることがあります。
温泉や公共のお風呂では、流れたコンタクトレンズを見つけることが困難なため、紛失のリスクが高まります。また、流れてしまったレンズを拾い上げて再装用することは、衛生面からも絶対に避けるべきです。
度数が強い人の悩みはどこまで共通か
風呂やサウナでコンタクトは使用してはいけない、眼鏡も通常のものはお風呂やサウナでは推奨されない。では、やはり風呂・サウナ用の眼鏡があったほうがよいということになります。
しかし、温泉やサウナの際に眼鏡をかけかえるのか…という問題。
それに、曇り止めがついているとはいっても水場でかけることには変わりないので、濡れはします。シャワーのときは外す必要があり、どこかに置いてかないといけない。目が悪い状態に違和感じずそのまま風呂を出る…なんて、もしやってしまったら、気づいた頃には目の悪い状態で風呂場に再度入り眼鏡を探し直す必要があります。
やった方はわかると思いますが、見えない中で見えるようになる眼鏡を探すのは、かなりつらい。
風呂以外でも、強度近視・乱視・遠視の方は、朝起きたらまず眼鏡を探して装着しなければ前が見えません。
コンタクトをつけて出かけて、もし突然泊まることになったら、コンタクトの洗浄液あるいは新しいコンタクトが必要ですし、そもそも寝る前後のために眼鏡があったほうがいい。
メイクをする方であれば、コンタクトがないと眉毛を書くのも一苦労という方も多いのではないでしょうか。眼鏡をかけると邪魔で眉毛が描けないし、バランスがわからない…。
眼鏡をかけると目が小さくなるのでコンタクトを常につけていたいが、コンタクトの管理がずさんだったため、感染症になったり目が傷ついたことがある方もいるかもしれません。(コンタクトのずさんな管理は失明につながるおそれも十分にあるので、必ず適切な管理のもと使用してください)
そもそも眼鏡やコンタクトがないと生活ができないのだけれど、もし災害になったらどうすればいいのだろう…。
日々のちょっとした悩みやわずらわしさ、あるいは不安。
近視治療をすることで、ほんとうにすべてが解決ができてしまいます。
ICLとは何か?近視治療の新しい選択肢
レーシックとの違いとICLのメリット
近視治療、といえば、以前はレーシックと呼ばれる治療がよく聞かれました。ただ、レーシックは角膜(茶目)を削る治療のため、目の度数が強い(視力が悪い)とレーシック自体ができなかったり、できたとしても近視に戻ってしまうリスクがありました。他にも、「目を削る」治療なので、もとに戻せないという欠点も。
その点「ICL治療」では、目の中にコンタクトレンズを挿入するため、
- 目の度数が強い方向け(-3D以上)
- 目の中のコンタクトレンズをとってしまうことでもとに戻る
- 目の中のコンタクトレンズをとらない限り近視の戻りはほぼない
- レーシックに見られるドライアイなどの副作用がない
などのメリットがあります。
ICLが適している人とは
ICLは特に以下のような方に適しています。
- 強度近視の方
- 角膜が薄くてレーシックが受けられない方
- コンタクトレンズの長時間使用が難しい方
- 目の健康を長期間維持したい方
その他にも
- お風呂やサウナによく行く方
- スポーツをする方(特にマリンスポーツをよくする方)
- 右目と左目の度数が-2.0D以上で、眼鏡をかけていると頭痛がする方
- ドライアイでコンタクトをしていると目が乾く方
- コンタクトを使用しているが、管理が適当になってしまう方(きちんと洗わなかったり、つけっぱなしで寝てしまったり、使用期限を超えて使用してしまったり、何時間も連続着用したり…)
こんな方はICLを受けると世界が変わるという人も多いかと思いますので、個人的にはぜひICLを受けてほしいと考えます。
ICL手術の流れ
ICL(Implantable Collamer Lens)は、眼の中に小さなレンズを挿入する視力矯正手術です。手術の流れは以下のようになります。
- 点眼麻酔を行う
- 角膜を約3mm切開する
- 粘弾性物質を注入し、眼内の空間を確保
- 折りたたんだICLレンズを挿入
- レンズを虹彩と水晶体の間に固定
- 粘弾性物質を除去し、手術終了
手術は約15~30分程度で完了し、日帰りで受けることができます。
ICL手術のギモン
ICL治療は痛いのか
ICL治療を受ける際、「痛みがあるのでは?」と不安に思う方も多いでしょう。しかし、目薬による麻酔を使用するため、基本的に痛みを感じることはほとんどありません。
手術の前に、麻酔の効きを確認するために「痛みを感じますか?」と聞かれるので、もし痛みがある場合は追加の麻酔を行います。また、手術中も患者さんの反応を見ながら進めるため、術中に痛みを感じた場合も、その都度麻酔を追加することが可能です。
唯一、麻酔の目薬が「しみる」と感じる方がいるかもしれません。また、手術中には眼を押されるような感覚があるため、それを不快に思う方もいます。ただ、これは痛みとは異なる感覚で、違和感という感覚が近いかもしれません。
「手術は怖くて不安だけど、痛みがないなら安心した」とおっしゃる方も多く、痛みに対する心配はそこまで大きく考えなくても大丈夫でしょう。
ICL治療は怖いのか
率直に言って、「怖い」と感じる方が多いのは事実です。筆者自身もICL手術を受けましたが、正直かなり怖かったです。特に恐怖を感じるのは、
- 手術前の待合室で待っている時間
- 手術室に入り、目を開けっぱなしにする機械を装着する瞬間(装着したあと、目にヒアルロン酸ナトリウムから作られたゼリー状の物質をいれて目が乾かないようにします)
この段階が最も不安でした。「目に何かが迫る感じ」が怖く、緊張してしまったのだと思います。
しかし、当院では手術前に不安を和らげる薬を処方しており、リラックスした状態で手術に臨めるようサポートしています。
手術が始まってしまえば、
- 「右向いて」「左向いて」と指示を受けるままに目を動かす
- 針などの器具は見えない
- 光がまぶしい程度
といった感覚で、思っていたほどの恐怖は感じませんでした。ただ、目を押されている方向と逆らう方に向いてください、と言われるのが少し大変だった記憶があります。
とはいえ、手術時間は片目10分程度で終わるため、怖さを感じる時間は短く済みます。私は「早く終わってほしい」と思っていたら、気づけば手術が終了していた、という感覚でした。
ICL治療は値段が高いのか
ICL手術の費用は片目30万円以上、両目で60万円以上と、高額な部類に入ります。
しかし、コンタクトレンズを10年以上使用するコストを考えると、十分に元を取れると感じます。さらに、ICLを受けることで、
- 眼鏡やコンタクトのわずらわしさがなくなる
- 非常時や災害時にも裸眼で行動できる安心感
- ドライアイの改善や目の負担軽減
などのメリットを得られます。私自身は30歳を過ぎてからICLを受けましたが、「20代のうちにやっておけばよかった!」と感じるほど、日常生活の快適さが向上しました。早いうちにやっていれば、日割りすると更に安くなるなと思ったため…。
また、確定申告を行うことで10万以上の還付が受けられる可能性も。詳しくは以下のリンクをご覧ください。
目の中にいれたコンタクトレンズはいつか取り替えないといけないのか
ICLのレンズは、基本的に半永久的に使用可能です。
これは、白内障手術で使用する眼内レンズと同じ材質で作られているため、長期間の使用に耐えられる設計になっています。
ただし、何らかの理由で視力が大きく変化した場合や、ICLが原因で目にトラブルが起きた場合には、レンズを取り出すことが可能です。
デメリットはないのか
ICLは多くのメリットがありますが、デメリットが全くないわけではありません。
- 手術の技術力によっては白内障のリスクが上がる
- ICLは水晶体の前にレンズを挿入するため、手術技術が未熟な場合、水晶体に影響を与え白内障が進行する可能性があります。
- 熟練した医師を選ぶことが重要です。
- 術後のケアが必要
- ICL手術後、一週間はお風呂・サウナに入れません。
- 傷口が完全にふさがるまでは、感染リスクがあるため慎重なケアが必要です。
- 抗菌点眼の継続使用が必須となり、術後のケアがやや手間に感じるかもしれません。
- 費用が高い
- ICLは自由診療のため、保険適用外で自己負担額が大きくなります。ただし、医療費控除が受けられる可能性があります。また、コンタクトレンズを10年以上使用する金額よりは安くなる可能性も。
- 手術への恐怖心
- 目の手術は「怖い」と感じる方が多く、手術を受けるまでに心理的なハードルがあります。
しかし、これらのデメリットを考慮しても、ICLを受けるメリットは圧倒的に大きいと感じています。
いつから見えるようになるのか
手術当日は瞳孔を開く目薬が効いていたり、手術後で角膜がむくんで視界がぼんやりしますが、翌日には視力が1.0以上出ている方が多いようです。
私は夕方にICLを受けたあと、一晩寝て起きると視力が1.2になっていました。
起きた瞬間から見える、というのは本当に感動します。
サウナ・温泉で眼鏡が必要な方にICLをおすすめしたい理由
サウナ・温泉で眼鏡が必要な方というのは、そもそもかなり視力が悪い方が多いのではないかと思います。
そういった方は、サウナや温泉以外でも日常生活で視力の悪さによるわずらわしさや不安を色々と感じているのではないでしょうか。ICLは、特に近視が強い方におすすめの治療になります。
ただ、例えば50代を超えた方などで老眼を強く自覚するようになった場合は、ICLよりも老眼治療(多焦点眼内レンズ)で遠くも近くもよく見える状態にするほうがより適している場合もあります。老眼治療に関しては以下の記事をご覧ください。
それも含めて、一度眼科でのカウンセリングをおすすめします。
ICL治療はお金はかかりますし、受ける前の怖さもありました。が、私(裸眼視力0.1以下だった)個人の感想としては、ICLは人生でやってよかった・もっと早くやっておけばよかったこと1位です。
当院、経堂こうづき眼科(東京都世田谷区経堂)ではICL治療も老眼治療も行っております。もしご不安や疑問があれば、お気軽にご相談ください。
ICLはどうしても高額になってしまう治療のため、信頼できる病院選びも重要です。ICL治療の病院選びで大切なのは、金額だけでなく、
だと考えます。
そのため、クリニックや病院のホームページをしっかりと確認した上で、一度カウンセリングを受け、上記を見極めることが重要だと考えます。
経堂こうづき眼科のICLにおける目標は、単に視力を回復するだけでなく、患者さんが安心して手術を受け、術後も快適な日常生活を送れるようサポートすることです。そのための第一歩として、丁寧なカウンセリングを実施しております。
また、最新の前眼部OCT「CASIA2」をはじめとした詳細な検査を、常駐している視能訓練士(ORT/CO)が行います。
ICL手術にあたっては「CENTURION® ACTIVE SENTRY®(センチュリオンアクティブセントリー)」という最新・最高級機器を使用し、熟練の術者による治療を行っています。
無料でのカウンセリングと検査を行っておりますので、迷われている方はぜひ一度ご予約の上ご来院ください。
お電話か来院にてご予約を承っております。
ICLについて更に詳しくは下記をご覧ください。
予約TEL:03-5799-7276
診療受付時間: 午前10:00-13:00 午後15:00-18:30
※木曜日休診、日曜祝日18:00まで
土日祝も診療を行っております。(木曜休診日)
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