当院では眼科専門医による診察のもと、
アップニークの処方を行っています。
2026/5/15〜販売開始
「最近まぶたが重い」「目が開きにくく、夕方になると頭痛や肩こりがひどくなる」「目が小さく見えるようになってきた」……こうしたお悩みの原因のひとつが、後天性眼瞼下垂(がんけんかすい)です。
加齢による筋力低下やまぶたのたるみによって上まぶたが下がってくる状態で、見た目だけでなく視野の狭さや疲れ目として日常生活に影響を及ぼすことがあります。
これまで眼瞼下垂の治療は外科手術のみに限られていましたが、2026年5月より日本初の後天性眼瞼下垂治療点眼薬「アップニーク®ミニ点眼液0.1%」が発売されました。当院でも処方を開始しております。
まずは眼科専門医による診察で、原因と適応をしっかり確認いたします。
アップニーク®ミニ点眼液0.1%(有効成分:オキシメタゾリン塩酸塩)は、後天性眼瞼下垂を効能・効果として2025年12月に国内製造販売承認を取得し、2026年5月15日に参天製薬より発売された点眼薬です。
眼瞼下垂に対する国内の治療はこれまで外科手術のみに限られていました。アップニークは、メスを使わずにまぶたの開きを改善できる、日本初の後天性眼瞼下垂治療薬として位置づけられています。
なお、薬価基準未収載のため、保険適用外(自由診療)となります。
| 製品名 | アップニーク®ミニ点眼液0.1% |
|---|---|
| 有効成分 | オキシメタゾリン塩酸塩 |
| 効能・効果 | 後天性眼瞼下垂 |
| 用法・用量 | 通常、成人には1回1滴・1日1回点眼 |
| 性状 | 無色〜微黄色澄明・無菌水性点眼剤 |
| 包装 | 0.3mL×30本(1袋10本入り×3袋、脱酸素剤入り) |
| 貯法 | 室温保存・遮光 |
| 承認取得日 | 2025年12月22日 |
| 発売日 | 2026年5月15日 |
出典:参天製薬「後天性眼瞼下垂治療剤『アップニーク®ミニ点眼液0.1%』発売のお知らせ」(2026年4月1日)
アップニークはすべての「まぶたが下がる」症状に使用できるわけではありません。まぶたが下がる原因には、加齢による腱膜性の変化のほかに、神経・筋疾患が隠れているケースがあり、その場合はアップニークの使用より先に原因の精査と対応が必要です。
以下のような症状がある場合は特に注意が必要です。
これらは、動眼神経麻痺・ホルネル症候群・重症筋無力症、場合によっては脳動脈瘤などが背景にある可能性を示すサインです。
当院では、アップニークの処方に際して眼科専門医が問診・視力・眼圧・まぶたの開き具合(MRD)などを確認し、危険な原因が除外された後天性眼瞼下垂であることを確かめた上で適応を判断しております。
「目薬でまぶたが上がるの?」と疑問に思われる方も多いかと思います。そのしくみを理解するには、まぶたを動かす筋肉の構造がポイントです。
上まぶたを動かす筋肉には主に2種類あります。
| 眼瞼挙筋(がんけんきょきん) | 動眼神経に支配され、まぶたを持ち上げる主力の筋肉です。 |
|---|---|
| ミュラー筋 | 交感神経に支配され、まぶたの開きを補助する筋肉です。 |
オキシメタゾリンはアドレナリンα受容体作動薬であり、ミュラー筋のα受容体に結合してその収縮を促すことで、上まぶたを引き上げる働きをします。
腱膜のゆるみや神経障害の根本を修復する薬ではなく、まぶたの開きを一時的にサポートする対症療法薬です。使用を中止すれば効果は消失します。
アップニークの有効性は、国内外の臨床試験で確認されています。
後天性眼瞼下垂患者を対象とした国内プラセボ対照無作為化二重遮蔽比較試験において、1日1回点眼の有効性・安全性が評価されました。
主要評価項目である投与開始14日後のMRD-1(瞳孔中心と上眼瞼縁の距離)の変化量において、プラセボに対する優越性が検証されたことにより、2025年12月に国内製造販売承認を取得しています。
米国で実施された2つのランダム化比較試験では、後天性眼瞼下垂および上方視野障害を有する患者304名(オキシメタゾリン群203名、プラセボ群101名)を対象に、42日間・1日1回点眼の有効性を評価しました。
参考:Bacharach et al., Clinical Ophthalmology, 2021 / Slonim et al., JAMA Ophthalmology, 2020
臨床試験では、点眼後約5〜15分以内にまぶたの開き具合の改善が確認されており、その効果は8時間以上継続すると報告されています。
朝の起床後に1回点眼するだけで、日中の活動時間帯を通じて効果が続くよう設計されているのが特徴です。
| 効果発現 | 点眼後 約5分から改善が現れ始める可能性 |
|---|---|
| 効果実感の目安 | 点眼後 約5〜15分 |
| 持続時間 | 少なくとも6時間(国内承認情報では8時間以上) |
| 点眼回数 | 1日1回 |
効果の感じ方には個人差があります。1日1回を超える追加点眼は推奨されません。
4つのランダム化二重盲検プラセボ対照試験(対象568名:オキシメタゾリン群375名、プラセボ群193名)の統合解析では、有害事象の発生率はオキシメタゾリン群31.2%、プラセボ群30.6%と大きな差はなく、重篤な副作用で薬剤との因果関係が認められたものはありませんでした。
また、眼圧・瞳孔径・血圧・脈拍に臨床的に意味のある平均変化は認められず、使用感においても98%以上の方が「不快感なし〜軽度」と評価しています。
主な副作用として、以下のものが報告されています。
| 点状角膜炎 | 3.5%|角膜表面の軽微な炎症所見 |
|---|---|
| 結膜充血 | 2.9%|白目の一時的な赤み |
| ドライアイ | 2.4%|乾き感・ゴロゴロ感 |
| 霧視 | 2.1%|一時的なかすみ目 |
| 点眼時痛・刺激感 | 2.1%|しみる感じ・違和感 |
| 角膜染色所見 | 2.1%|診察で確認される軽微な表面変化 |
副作用の多くは軽度〜中等度です。気になる症状が続く場合は自己判断せず、受診の上ご相談ください。
参考:Wirta et al., Clinical Ophthalmology, 2021
アップニークは多くの方にご使用いただける薬ですが、以下に該当する方については処方の可否を慎重に判断する必要があります。受診の際に必ずお申し出ください。
既往歴がある方や、現在他の薬を使用中の方は、受診時に必ずお伝えください。薬同士の相互作用や全身への影響を考慮した上で、安全に使えるかどうかを判断いたします。
アップニークの効果を安全に引き出すために、以下の点をご確認ください。
清潔な状態で点眼を行うことが大切です。
アップニークは1回使い切りタイプの小型容器です。
医師の指示に従い、片眼または両眼に点眼してください。容器の先端が目に触れないよう注意してください。
必要に応じて目頭を軽く押さえると、薬液の吸収を高める効果があります。
開封後に残った液は次回以降に再使用せず、必ず廃棄してください。
保険適用外(自由診療・全額自己負担)となります。
臨床試験では、点眼後5分程度から改善がみられ始めると報告されており、多くの方が15分以内に効果を実感するとされています。効き始める時間や感じ方には個人差があります。
一定期間の安全性は臨床試験で確認されており、日常的な使用が想定されたお薬です。ただし、眼圧や角膜の状態など目全体への影響を継続して確認することが大切ですので、定期的な診察を受けながら使用してください。
持病の種類や程度によっては使用できる場合もありますが、必ず事前に医師が判断する必要があります。既往歴・使用中の薬を詳しくお伝えいただいた上で、処方の可否を慎重に判断いたします。
アップニークはミュラー筋に作用するお薬ですが、まぶたの皮膚の弛緩や挙筋の機能低下が主な原因となっている場合には、十分な効果が得られないこともあります。その際は、手術を含めた別の治療法についてご案内します。なお、効果が弱いと感じても、自己判断での追加点眼は絶対に行わないでください。
アップニークは現時点では保険適用外のため、自由診療(全額自己負担)での処方となります。
※2026年5月4日現在
皆さまから寄せられたクチコミに、スタッフ一同とても励まされています。
いただいたお声は以下からご覧いただけます。